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言葉の本質を理解しよう!

皆さんお元気ですか。
SS業績改善コンサルタントの谷口竜司です。

今回は「言葉の本質を理解しよう!」という
テーマでSS改善について書いていきます。


先日あるセミナーで講師が「SS従来の不安喚起型の
セールスでは逆効果で客に警戒される、そういった
『声かけ』はやめるべきだ」と言っていました。

確かにその通りで「危険です、事故を起こします、
交換しておきましょう!」というのはスキルパスでも
禁句にしています。

また、ロープレ時でも「危険・事故・死ぬ」
などの言葉は使わないよう練習しています。

講師の話をよく聞くとその通りだと思うのですが
残念なことに一部の人たちが間違った解釈してしまうことがあります。
つまり「声かけを止めるべき」と理解してしまう。

単純に「理解力が足りない」ということもあるかもしれませんが、
常々「声かけが嫌だ、面倒くさい」と思っている腰の引けた所長やSSメンバー、
また、そういったメンバーにいつも「声かけは意味がない」と言われて
影響されているSS幹部はこういった言葉に反応してしまうものなのです。

スキルパスと顧問先では声かけを大事にしています。

SSの強みである「来店頻度」を最大限に
活用するために声かけを大事にしているのです。

声かけは、お客様を笑顔にするちょっとした雑談、
LINE・アプリ・カードなどでガソリンが安く買える方法を伝えたり、
エアチェックで安全運転の訴求をしたり、車検が近づいてきているお客様への
お知らせだったり、洗車やオイルの割引などお買い得をやっている場合に行います。

1つ聞きたいのですがこの何が悪いのでしょう?
すべてお客様の得や気づきになることばかりでです。

洗車やオイル交換は買わないお客様も多いでしょう。
ただ、「当店でこんなお得があります」と伝えることの
何に問題があるのでしょうか。

食堂で「ご飯と味噌汁はおかわり自由です」と言うのは何が悪いのか。
というか、そんな特典があるなら使うか使わないかはお客様次第ですが、
知らせて欲しいと思いませんか。コンビニだって「からあげが20%引きです!」
などお得があるときは声をかけていたりします。


声かけを嫌がるお客様がいるのも事実です。
それはガソリンスタンドに「何も期待していない」
から起る現象だということを理解すべきです。

しかし、そこを乗り越えて、笑顔で挨拶したり・雑談したり・
お得情報をお勧めしたりしながらそのSSのカラーを出していき、
スタッフが関わることで、「給油してとっとと帰りたい」というお客様を、
「このお店は気持ちが良いな」と、体験価値を高めてファンになってもらう
ためにもこの過程が必要不可欠なのです。


話を戻しますが、仕事が嫌いな人・接客が嫌いな人、
仕事に情熱を持っていない人は声かけを嫌がります。

そのような人は、こういった講師の表面上の言葉だけをとって
「これはやめたほうがいいと講師も言っていた!」と上層部に
進言してくるのです。

リーダーであるあなたは現場の言葉に騙されることなく
その本質が何を言っているのか(声かけが嫌でやりたくない)
ということをしっかり認識して現場を指導してほしいと思うのです。


スキルパスの顧問先SSで読書会をやりました。
あるビジネス書をみんなで読んで
研修時に感想言い合うことにしました。

その中で著者が「プロセスを評価してはダメだ」と
書いてある章がありました。プロセスという言葉は
SSでもよく使われます。

先程出た、声かけ数やチラシ配布枚数・提案件数などを、
いわゆるKPIといってどの企業も非常に大事にしている数値です。
(※KPI・・・Key Performance Indicator/重要業績評価指標)

SSではそのKPIを「プロセス」と言っている場合が多く、
結果を出すためになくてはならない大切な指標として
スキルパスでも使っています。

さて先程の著者ですが、彼のいうプロセスは内容が違います。

それは、「長時間働くことでがんばってますよと見せている姿勢」や
「お客様の反応はよかったです」「前向きに検討してくれています」等
の根拠のない、「結果の出ない途中経過報告」をプロセスと呼んで、
それを評価してはだめだと言っているのです。

しかし残念ながらマネージャーの中には
「この有名な著者は『プロセスは大事ではない』と書いてあるじゃないか。
なぜスキルパスはそんなにプロセスを重要視するのか!」と表面上の言葉
だけを問題視して反論してくる人がいました。

何が言いたいかというと、スキルパスでいう
プロセスやKPIは地味で骨の折れる仕事です。
しかし必ず結果がついてきます。

でもそこから逃げたいと思っている人も一定数います。

そして起きることが、先程の講師やこの著者の言葉尻だけをとって
「ほらみたことか!これはやっても意味がない!!」と言ってくるわけです。

何度も言いますが経営陣・リーダーはそういった
腰の引けた従業員が発する言葉を真に受けるのではなく、
なぜ彼らがそんなに嫌がっているのか、その本質を
理解してほしいと思うのです。


スキルパス研修でもこういったところを丁寧に説明します。

お客様から頭ごなしに「いらない!」など
と言われると誰でも嫌な気持ちになるよね。

でもそういう人たちが何人いるんだろう。
多くのお客様はガソリンが安くなってよかったとか、
お知らせしてくれてありがとねって言ってくれているよね。

実際そういうお客様が多くいなかったかい?
「あなたが教えてくれて良かった」といって
もらえたことあったよね。

100人声をかけて30人が嫌がるような
事はすぐにやめたほうがいいと思う。

でも100人声かけて「うるせー!」って言った人は何人いた?
一方、ありがとうって言った人は何人だった?
多くのSSはでありがとうって言ってくれる人が絶対的に多いよ。

なのでたまに言われた心ない言葉1つでこんなに多くのお客様が
評価してくださることを止めるのはもったいないんじゃないかな。
お客様に取って大事なこと・お得なことを伝え続けていって、
多くのありがとうをもらおうよ。と、このように同じ方向を
向いてもらえるよう助言しています。


もちろんコストコのように立地と設備とマーケティングと
価格で勝負しているようなSSは声かけなんかしません。
そこを墓標しているSSはこの限りではありません。

しかし、立地と設備と販売促進で差の付けられない
資金力のない中小企業は何で差別化するのか?
「人」しかありません。

私の顧問先に、SS 3店舗が並んでいるところがあり、
全店が同じコーティングをやっています。

同じ商品なのに私の顧問先にお客様が集中するのです。
同じ商品・同じ価格をやっているのになぜでしょうか?

それは全国トップクラスの作業力を持ったスタッフが複数在駐し、
そのスタッフが常に店頭でコーティングのPRを行っているからです。

たまに隣の店にお客様が間違えて行った時は、
隣のSSがわざわざ「うちじゃないですよね。
あっちのお店ですよね(笑)」と教えてくれることもある位です。

と言うわけで、
立地と設備と販売促進で差の付けられないSSにおいて
人がお客様に働きかけることができなければ廃業に向かって
突っ走っているとしか思わざるを得ません。

人が介在するSSも人を介さないSSも、今のSSは方向性が全く違います。
そしてこの方向性こそが戦略、経営者が決めるところ。


話を戻しますが、リーダーは自分SSの向かう方向性を理解した上で、
人が介在するSSを墓標する場合は、部下の発する言葉の本質を理解して
適切な指導を行って欲しいと思うのです。


スキルパスはあなたのSSを応援しています!
最後までお読みいただきありがとうございます。


スキルパス
谷口竜司
メール:ryu@hs.catv.ne.jp


by skillpath | 2024-03-20 11:23